分銅の種類と特徴のご紹介
分銅をご存知ですか?
古くから使われている分銅ですが、意外と知られていないのが分銅です。
そこで、分銅の種類や特徴について、ご紹介します。
分銅とは、秤(はかり)で物の重量をはかるとき、重量の標準として用いるおもりです。
昔は、法馬(ほうま)・ふんどんとも呼ばれていました。
ステンレスなどの金属製で、円筒型や円盤型・枕型など様々な形があります。
分銅の一般的な用途としては、はかりの点検や検査、またキャリブレーション(調整)などに使われます。
分銅は、公称値が1g、2g、5g、10g、20g、50g・・・・の系列にあるものをいいます。
その規定を外れるものが「おもり」です。
また、分銅は、物理的及び計量的特性、すなわち形状、寸法、材料、表面性状、公称値及び最大許容誤差に関して規定されています。
代表的な分銅の形状による主な種類は、
・円筒分銅、円盤分銅、増しおもり型分銅、ニュートン分銅、枕型分銅、板状・線状分銅、フック付き・環付き分銅、大型分銅などです。
円筒分銅は、一般的に広く知られている分銅です。
円筒分銅には、国際法定計量機関(OIML)の勧告に準拠したOIML型と従来から日本国内で一般的に使われている基準分銅型があります。
分銅の質量は、1g~20kgまで、幅広く用意されています。
円盤分銅は、ズレ防止の段や溝付きで、安定感があり、複数個積み重ねることができます。
分銅を複数個使用して行うはかりの再現性、直線性、その他、校正・調整・検査に最適です。質量としては、10g~5kg、材質としては、非磁性ステンレス製・黄銅クロムメッキ製、鉄塗装製があります。
増おもり型分銅は、吊り下げ式はかりの質量測定の校正に使います。
円盤分銅同様、ズレ防止の段・溝付きで安定感があり、複数個積み重ねることができます。
質量としては、10g~5kg、材質としては、非磁性ステンレス製・黄銅クロムメッキ製があります。また、ステンレス製の増しおもり型分銅用受台も用意されています。
ニュートン分銅は、力の国際単位であるニュートン(N)に質量を合せた分銅です。増しおもり型分銅同様、ズレ防止の段・溝付きで安定感があり、複数個積み重ねることができます。質量としては、0.1N~200N、材質としては、非磁性ステンレス製・黄銅クロムメッキ製があります。
枕型分銅は、ひょう量が大きなはかりの校正に適しています。
把手がついて持ち運びしやすく、積み重ねも簡単に行えます。
質量としては、500g~20kg、材質としては、非磁性ステンレス製・ステンレス製・鋳鉄製が用意されています。
板状・線状分銅は、500mg以下の分銅でミリグラム単位の精密さを求められるはかりの校正・調整・検査に適しています。OIML型の非磁性ステンレスの板状分銅・線状分銅と基準分銅型の非磁性ステンレス・洋銀・アルミの板状分銅があります。
フック付き・環付き分銅は、円筒分銅などに吊り下げ用のフックや環を取り付けた特殊な用途に使われる分銅です。
吊り下げ加重用(引張荷重)や検定所等での吊り下げバネはかりの使用中検査に最適です。
質量としては、100g~20kg、材質としては、非磁性ステンレス製が用意されています。
大型分銅は、ひょう量が非常に大きなはかりの校正に適しています。
クレーンやフォークリフトなどでの取り扱いが楽です。
また、四角型は、積み重ねが容易にできます。
質量としては、50kg~1000kg、材質としては、ステンレス製・鋳鉄製が用意されています。
※ 記号表示の詳細は、解説用冊子「防爆構造の電子はかりとは?」をご覧ください。
解説用冊子
【 冊子タイトル 】
分銅の種類と特徴のご紹介
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用紙サイズは、B5 または A5 がお勧めです。